ニューアプローチ (英:New Approach) はアイルランドの競走馬・種牡馬である。2006年9月のにゴフスセールにて43万ユーロ(約6450万円)で落札された。半兄に1998年の高松宮記念を勝ったシンコウフォレストがいる。

競走成績

2歳時代(2007年)

2007年7月、カラ競馬場でデビュー。デビュー戦を勝利で飾った後、一般競走、G2競走と3連勝する。その後、シェイク・モハメドが権利の50%を取得し、アイルランド最強2歳馬決定戦ナショナルステークスに出走。レースではハナを奪うと、そのまま押し切り勝利。さらに相手の揃ったイギリス最強2歳馬決定戦デューハーストステークスでは、ファーストカンパニーとの叩き合いを制して無敗の5連勝。これらの活躍により、2歳牡馬で最も高いレートを獲得し、2007年度カルティエ賞最優秀2歳牡馬を受賞。

3歳時代(2008年)

2008年に入るとシェイク・モハメドが全権利を収得し、三冠を目指さず2000ギニーに出走し、ダービーステークスは回避する予定であった。その2000ギニーでは、果敢に先頭に立つと、残り2ハロンのところでスパートをかけて後続を引き離すも、残り1ハロンで猛追してきたヘンリーザナビゲーターにゴール前でハナ差交わされ2着となった。続いてアイリッシュ2000ギニーに出走し、1番人気に推される。前走同様ハナを奪って先頭でレースを進めるが、再びヘンリーザナビゲーターに差し切られ、1 3/4馬身差の2着に終わった。アイリッシュ2000ギニーが苦手の堅良馬場で行われたため、降雨を確認するとダービーへの出走を表明した。レースでは序盤に折り合いを欠いた為、抑えたこともあり馬群の中団で待機し、直線に入ると内へ切り込みラチ沿いから先頭に立つと、外側から伸びてきたタータンベアラーの猛追を半馬身差しのいで優勝した。

続いてアイリッシュダービーに出走予定であったが、故障で回避。休養をはさんで8月23日のインターナショナルステークスに照準を合わせた。このレースには、4連勝中のデュークオブマーマレードも出走してきており、非常に注目が集まる一戦となった。しかしレースでは出遅れが響き、3着に追い上げるのが精いっぱいとなり、デュークオブマーマレードにG1競走5連勝を許す結果となった。その後、わずか2週間後のアイリッシュチャンピオンステークスに出走した。当初はデュークオブマーマレードも出走予定とあって本馬との再戦が注目されたが直前でデュークオブマーマレードは回避。同レースの本命となり、単勝支持率1.7倍の期待に応えて半馬身差ながら勝利した。その後、凱旋門賞を回避し、10月18日のチャンピオンステークスに出走、勝利を収めた。同レースを最後に引退。

競走成績

※馬場状態: Fm=Firm, GF=Good to Firm, Gd=Good, GS=Good to Soft, Y=Yielding, Sft=Soft, Hy=Heavy
※タイム欄のRはレコード勝ちを示す。

種牡馬成績

2009年よりダーレーグループ傘下のダルハムホールスタッドで種牡馬入りし、南半球の種付けシーズンのためにオーストラリアのビクトリア州で過ごすことになった。初年度の種付料は3万ポンド。2012年に初年度産駒がデビューすると、ドーンアプローチが欧州最優秀2歳馬となり3歳時にも2000ギニーに優勝。タレントがオークスを制し上々の滑り出しとなった。2018年にはマサーが本馬の父ガリレオから続く三代ダービーステークス制覇を達成している。

主な産駒

  • 2010年産
    • ドーンアプローチ / Dawn Approach - 2013年2000ギニー、セントジェームズパレスステークス、2012年ナショナルステークス、デューハーストステークス
    • リベルタリアン / Libertarian - 2013年ダンテステークス
    • タレント / Talent - 2013年オークス
    • メイズドリーム / May's Dream - 2014年オーストララシアンオークス
    • サルタニーナ / Sultanina - 2014年ナッソーステークス
  • 2011年産
    • ポチョムキン / Potemkin - 2016年ローマ賞
    • エリプティク / Elliptique - 2016年バイエルンツフトレネン
  • 2015年産
    • マサー / Masar - 2018年ダービーステークス
    • カスカディアン / Cascadian - 2021年ドンカスターハンデキャップ、2022年オールエイジドステークス、2023年オーストラリアンカップ、2024年オーストラリアンカップ
  • 2017年産
    • ダーリントンホール - 2020年共同通信杯
  • 2018年産
    • マックスウィニー / Mac Swiney - 2020年フューチュリティトロフィー、2021年アイリッシュ2000ギニー

ブルードメアサイアーとしての主な産駒

  • 2016年産
    • デュープロセス / Due Process - 2019年兵庫ゴールドトロフィー
  • 2017年産
    • アースライト / Earthlight - 2019年モルニ賞、ミドルパークステークス
  • 2018年産
    • バスラットレオン / Bathrat Leon - 2021年ニュージーランドトロフィー、2022年ゴドルフィンマイル、2023年1351ターフスプリント
    • マスタングヴァレー / Mustang Valley - 2022年リヴァモルクラシック、2023年アローフィールドスタッドプレート
  • 2019年産
    • モダンゲームズ / Modern Games - 2021年ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ、2022年プール・デッセ・デ・プーラン、ウッドバインマイル、ブリーダーズカップ・マイル、2023年ロッキンジステークス
    • リヴインザドリーム / Live In The Dream - 2023年ナンソープステークス
  • 2020年産
    • モージュ / Mawj - 2023年英1000ギニー、クイーンエリザベス2世チャレンジカップステークス
    • ルガル / Lugal - 2024年シルクロードステークス、スプリンターズステークス(父ドゥラメンテ)
  • 2021年産
    • ロサリオン / Rosallion - 2023年ジャン・リュック・ラガルデール賞、2024年愛2000ギニー、セントジェームズパレスステークス
  • 2022年産
    • スコルシーチャンプ / Scorthy Champ - 2024年ヴィンセントオブライエンナショナルステークス
    • シャドウオブライト / Shadow Of Light - 2024年ミドルパークステークス、デューハーストステークス

エピソード

ニューアプローチの前年、2歳戦で5連勝を遂げながらも故障で引退したテオフィロとは、同馬主で同厩舎、同父、全て同じレースでの5連勝など共通点が多い。

血統表

血統背景

  • 兄弟は半兄のシンコウフォレストの他、半姉にDazzling Park(父ウォーニング)がいる。

出典

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post

現代文NEWアプローチ スタディ2|尚文出版

TOEIC® L&R TESTへのニューアプローチ ―改訂版―|大学英語教科書出版 成美堂

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