教会スラヴ語訳聖書(きょうかいスラヴごやくせいしょ、ロシア語: Церковнославянские переводы Библии、英語: Bible translations into Church Slavonic: Revision history)は、キリスト教聖書の古代教会スラヴ語、教会スラヴ語への翻訳を扱う。

古代教会スラヴ語訳聖書

862年、コンスタンディヌーポリ総主教のフォティオスによってキュリロスとメトディオスという修道士が大モラヴィア王国へ伝道のために派遣された。2人は聖書と多くの祈祷書を、東欧各地の様々な方言の形で話されていたスラヴ語へと翻訳した。この翻訳は後に10世紀になってブルガリアやキエフ・ルーシへ伝道する際にも用いられた。この翻訳以前にスラヴ語を表記する方法は存在しなかったため、2人は聖書表記のためのグラゴル文字を作り出した。2人が翻訳に用いたスラヴ語は古代教会スラヴ語として知られている。

教会スラヴ語訳聖書

キュリロス・メトディオス兄弟の弟子たちは、グラゴル文字からキリル文字を作り出した。キリル文字は現在もロシア語や他の東欧語に用いられる。古代教会スラヴ語の後継である教会スラヴ語は、現在でもロシア正教会や他のいくつかの正教会や東方典礼カトリック教会の奉神礼(ミサ・礼拝)で用いられている。

教会スラヴ語訳聖書には、『ゲンナディ聖書』(1499年) (ロシア語)、『オストロク聖書』(1581年)、『モスクワ聖書』( Московская Библия、1663年)、『エリザベタ聖書』(Елизаветинская Библия、1744年)などがあり、この『エリザベタ聖書』の1757年改訂版が、その後のリプリントに使われていて、それがロシア正教会の正典になっている。

シノド聖書翻訳文との比較

脚注

関連文献

  • 服部文昭『古代スラヴ語の世界史』白水社、2020年。 

関連項目

  • 聖書翻訳
  • 古代教会スラヴ語
  • 教会スラヴ語
  • ロシア語訳聖書

外部リンク

  • Slavonic Bible (LibriVox)
  • Bible in Church Slavonic Церковнославянская Библия, prepared by Valeriy Petrenko (App Store)

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